電気工事における配管サイズの正確な選定は、安全性と施工効率を高める上で不可欠です。配管サイズが小さすぎると電線の収容や通線時に支障をきたし、過大だとコスト増や施工スペースの無駄が発生します。最適なサイズ選定には、配管種類ごとの規格や収容計算が重要です。ここでは実務で役立つ電線管サイズ規格や計算手法、現場での注意点を具体的に解説します。
電線管サイズ表と呼び径・内径の規格一覧
電線管のサイズは主に呼び径(外径)と内径で規定されており、配線可能な電線の本数や太さを決定します。主な配管の規格は以下の通りです。
| 管種 |
呼び径(mm) |
外径(mm) |
内径(mm) |
| PF管 |
16 |
21 |
15 |
| PF管 |
22 |
28 |
21 |
| VE管 |
16 |
18 |
16 |
| VE管 |
22 |
26 |
22 |
PF管・VE管サイズの収容電線本数計算式
配管内に収容できる電線本数は、管の内径から算出する断面積と収容率基準(最大40%)をもとに計算します。
- 管内の断面積を求める
- 電線の断面積と合計
- 管内の40%以下になるよう電線本数を決定
例:PF管16mm(内径15mm)の断面積は約177mm²
VVF2.0mm²(直径約2.6mm)の断面積は約5.3mm²
⇒ 177×0.4=70.8mm²まで収容可能
⇒ 70.8÷5.3 ≒ 13本(実際は施工性や規格上さらに余裕をみる)
この計算式を使うことで、現場ごとに最適な本数を判断できます。
高圧ケーブル配管サイズの算出とCVTケーブル対応
高圧ケーブルを収容する場合は、発熱や曲げ、通線作業時の余裕を考慮し、基準より1ランク大きいサイズを選定します。
・ケーブル外径×1.5倍以上の内径を持つ管を選ぶ
・複数本敷設時は合計断面積で計算
安全性確保のため、配管曲げ半径も内径の8倍以上を確保することが推奨されます。施工前には必ず最新のサイズ表とメーカー基準を確認してください。
配管サイズ選定時の電線種類別ガイド
配線に使用する電線の種類や本数によって、適切な配管サイズは大きく変わります。以下のポイントを参考に選定しましょう。
- VVFケーブル、CVケーブルなど、被覆や芯線の太さを確認
- 配線経路に曲げが多い場合や長距離敷設時は、さらにゆとりを持ったサイズを選定
- 空調や設備配線など、大容量の場合は将来の増設も想定して検討
事前に配線計画を立て、余裕を持った配管選定が現場トラブル防止に繋がります。
屋外・埋設配管のサイズ拡大基準と深さ規定
屋外や地中への埋設配管では、耐候性・耐圧性の観点からサイズや埋設深さの基準が厳しく定められています。
- 屋外配管は温度変化や紫外線に強いPF管や金属管を選定
- 地中埋設時は管径をワンサイズアップし、曲げやすさ・通線性も確保
- 埋設深さ目安:歩道下300mm以上、車道下600mm以上
- 凍結地域では管の凍結深度も考慮
配管の支持間隔や曲げ、接続部の処理も重要です。耐久性や安全性を最優先に、規格や現場条件をしっかり確認しましょう。